以前教員のなり方や免許の種類や採用試験の難易度についてご紹介しましたが、今日は学校がいつから始まったのかについて書きたいと思います。
学校教育の始まりついて
そもそもの今のような学校制度がいつから始まったのかというと、明治時代からです。
それ以前にも今日育成制度は存在していました。
飛鳥時代ごろから学校制度は存在しており、その当時にできたのが大学寮と呼ばれるもので、主に貴族の子どもが通っているものでした。
そこから派生して、藤原氏などの有力貴族が大学別曹などの私設の教育機関が作られています。藤原氏の勧学院などがそれに当たります。高校の日本史Bを受けていた人には懐かしいものかもしれません。
その後中世に作られた武士によって足利学校や江戸時代の諸藩の私学校や庶民のためにつくられた寺子屋など少しずつ教育環境が整っていきました。
そして明治政府ができ、富国強兵を掲げる上で国民皆教育を実施することが必要だと考え、日本全国に学校を作り始めました。
その中で学制が公布されました。
学制について
「必ズ邑二不学ノ戸ナク、家二不学ノ人ナカラシメン事ヲ期ス」という崇高な理念の元、1872(明治5)年に公布されました。
ただ、学制が公布されて学校もでき始めて、世の中の子どもみんながみんな学校に行けるようになったかというとそうではありません。
明治初期の就学率は男女平均では50%もありませんでした。
理由としては財政難で学校をすぐにつくることができなかったり、政府の考えとは裏腹に教育に関する認識が低かったりとなかなかすぐには浸透して行きませんでした。
その時代の教育事情について以下の本に詳しく書かれています。

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ちなみに今は教科書は無償で子どもたちに渡されますが、実はこれは戦後以降になって行われたことで、明治や大正のころの学校は自分で教科書を買わなければなりませんでした。
そういったことを考えると、今の時代学校に行けることということはものすごくありがたいことなんだなとつくづく思います。
しかし、昔掲げた崇高な理念が守られているかというと疑わしいところがあります。
明治・大正の頃の子どもたちは学校に行けることそのものが嬉しくて新鮮なことであったと考えられます。だからこそ学校が必要であった。
しかし、今の学校はどうでしょうか?
不登校で学校に来ないでも自宅で学べる環境があるのであれば、いじめられたりして嫌な思いをしてまで学校は行くところでしょうか。
また、自分が好きではない部活動に嫌々参加して、辛い思いをしてまで学校に行くことは大切なことなんでしょうか。
何か本来の理念から最近の学校はどこかかけ離れて言っているような感じがしています。
学校教育の制度について考える時期きているのかもしれません。